Come on Bad boy !! 2014.2.17

忘れられないコト、ってまあいい事も悪い事もあるだろうけど、
勿論いい方が多いほどいい人生だろう。

モハベ砂漠の高原地帯、YUCCA VALLEY に群生するJOSHUA TREE.
舗装もされていない一本道を走り続けると、一億年前に隆起した
大きな岩山が夕陽に染まっていく。
道路には外灯一つ無い漆黒の闇、冷たい静寂、無限の星空、赤く照らし出す暖炉、
薪木が燃え弾け揺らめく炎から目を逸らす事が出来ない。
自分がどんな成り行きで此処に居るのか、まるで夢を見ている様だった。


 

 

沢山カネを儲ける、凄え有名になる、欲しい物を全て手に入れる....
ヒトに迷惑をかけなければ、それも悪い事では無いだろう。

モノを作って売る商売は当然材料なんか仕入れないといけないので
絶えず現金が必要となる。
材料を手に入れ物を作っても、売れなきゃ新しい物も作れない。

例えば俺が誰かに憧れる。そして其奴みたいに成りたくて
色々な物を買ったり、色々な所に行ったりするその理由は
今より金が手に入れるとか、いい思いが出来るとかじゃあ、ない。

成りたい自分に近づきたい、いや、本当は自分が存在する理由を
知りたくてそうするのだろう。

人間はやはりそんなに強くは無いから、色んな所で叩かれ小突かれ
している間に最初のHeart of gold を忘れてしまう。
何のために、誰のためにやっているかも忘れて
日々の支払いやら、毎月の家賃やら、従業員の給料やら、子供の養育費やら…
そりゃあ誰だって周りに迷惑かけたく無いし、今の自分に出来る事は
何だってやらなきゃと思うだろ。
現実ってやつは待ってはくれないし、想像以上のトラブルが起これば
それを回避する為に何百マイルも遠回りする事もあるだろう。

諦める

そうして一つ一つ角を落とされ、丸く丸く粉されて、コロコロ転がされて、
一箇所に集められて、塵取りで掬われて捨てられんだな。

 

Inspiration 沢山のセレブリティや人気のアーティストが参加するこのイベント
の中で、本当のオリジナルなパーソナルを持った人が何人いただろう。
アメリカ人だろうと日本人だろうと関係ない、誰にでも起こりうる逆境にも
決して折れない、不屈のHeart of Gold を持った人間こそが
本来立ちたかった場所から世界を見渡す事が出来る。

そうする事が出来る人間はほんの一握りで、しかも孤独だ。

他に並ぶ者が無いからこそオリジナルであり、決して後ろを振り返る事も
出来ない。

だからこそオリジネーターはオリジネーターに対して、ジャンルを
超越して敬愛の念を抱くのだろう。
決して一緒の道を歩く事が出来ずとも、互いの存在を認め合う。
金の事しか興味の無いハイエナが群がるビジネスの世界の中でも
それを利用する強さとしなやかさを持つ者が生き残っていく。

 

 

 

 

Rock'n Roll が創成期から巨大産業と移り行く中、SEX , DRUG , ROCK'N ROLL
の時代を真っ只中で生き抜いた Robert Warner

1950年代、西海岸に渡ったビートニクス達の魂の叫びは時代を経て
ヒッピー、アウトローバイカーへと継承された。

自由を手にする事とその代償

ファッションがそれ自体に大きな意味合いを持った時代の数少ない生存者が彼だ。

時代が幾度も繰り返し、ビッグメゾンが彼の物をコピーし、消費し、
皆が興味を失った時も、彼は決して自分を疑う事は無かった。

本物とは素材やクオリティだけの事では無いと、俺はこのDadから学んだ。

存在し続ける

Robert の着ていたLeather Vest 、俺にとってのThree piece pached Vest だ。
クラブネームもボトムロッカーもスカルウイングも1%erもThree word も
付いていない、俺と彼、ほんの一握りの誰かに見えれば、それでいい。

 

 


Fairy 
2013.12.13

…て、知ってるよな。見た事ある?俺は無いけど。
ある条件を満たした者だけが見る事の出来る存在、なのかも知れないと言う話し。

俺の所で職人として働いていた( T ) ってヤツは、大のカレー好きで、
いや、カレーLOVEと言って差支えは無いだろう。
それはどれ位かって言うと、しこたま呑んで夜遅く家に帰ると、
テーブルの上に食べさしのカレーがラップを掛けられて置いてある。
家族の誰かが食べきれずに放置された物だろうがまあ、あまり見栄えの
良い物ではないだろう。
それを喰えるかって事だ。それも冷めきった状態のまま。
例えば俺なら、家族だろうが誰だろうが、ヒトの喰いさしのカレーを口にするなんて、罰ゲーム以外の何物でも無いし、
第一冷めき ったカレーのままなんて、口に入れようと思った事がないから。
ところが( T )は違う。なんの躊躇も無く、当然レンジでチンする事も無く
3口程で平らげた後、そのまま寝てしまったらしい。

そんなカレーLOVEの( T ) に、最もフェイバリットなカレーはと聞くと、
10数秒たったあと、( 選べないッス ) と。

これ程になると通常の人間では起きる事の無い超常現象を体験する。

( T )が以前働いていた洋服屋で、昼食にカレーを喰おうとしていたところ
カギをかけたハズの店の扉がガチャリと開いた。
入って来たのは黄色のダブルブレストに黄色のパンツのスーツを着た男
で、徐に( イヤ~カレーのええ匂いしたから入って来たけど、一口貰えるか? )と、言うが早いかその手付かずのカレーを口にした。
( ウン、ええ味や! ) 言うと男は足速にその場を立ち去って行ったそうだ。……まさしく超常現象。
黄色いスーツのおっさんにカレーを喰われるなんて、10000分の1の確立でも体験する事は無いだろう、まさしく( Fairy ) である。

ここで俺が何を言いたいかと言うと、それが、愛だ…

やれジャワだ、やれキーマだ、甘口だ、辛口だ、と。
そんな選り好みをしているウチは、目の前にFairyは現れない。

愛とは、無条件だ。

カレーならばカレーの味付けではなく、カレー自体の存在を感じるのが
真のカレー愛なんだろ。

勿論カレーの事を言いたい訳じゃあ、ナイ。わかるよな。